【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 長月
二百十日・二百二十日
【にひゃくとおか・にひゃくはつか】

立春から数えて二一〇日目(九月一日頃)と二二〇日目(九月一一日頃)のこと。昔から台風の襲来の多い厄日として警戒されてきた。富山県八尾町の「おわら祭」は、九月一日から三日間、越中おわら節を三味線や太鼓などにあわせて歌い踊りつづける民俗行事で、「風の盆」とも呼ばれる。盂蘭盆の行事と、豊作祈願と風害を防ぐための風祭が習合したものといわれる。
統計的に台風の襲来は、二一〇日よりも二二〇日のほうが多い。かつて気象関係者から、魔の二六日といわれたのは九月二六日である。昭和二九年の洞爺丸台風、昭和三三年の狩野川台風、昭和三四年の伊勢湾台風は、九月二六日に襲来している。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040169 |