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暦の雑学事典2章 暦の歴史エピソード >

十干十二支①
【じっかんじゅうにし】

十干十二支とエト

◆干支をエトと呼ぶのは間違いである
 昔の年月日は干支すなわち十干十二支で表わされた。年の干支のうち十二支は、日本ではエトと呼ばれて年賀状デザインなどに使われる。平成一二年(二〇〇〇年)のエトは辰、旧暦の干支で表わせば、庚辰である
 自分の年齢は忘れることはあっても、誕生年のエトは覚えているものだ。他人に年齢を聞くのは失礼とは知っていても、つい「
何どし?」とエトをたずねてしまったりする。十二支は一二年ごとにめぐってくるから、エトがわかれば年齢はほぼ確定できる。したがって、女性にエトをたずねるのは要注意である
 同じ干支にもどるのは六〇年に一度である。これを還暦という。
 干支は、十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)を組み合わせたもので、甲子から癸亥までの六〇種がある。
 また、陰陽五行説により、十干には五行(木・火・土・金・水)の五行が配当され、それぞれ陽である兄と、陰である弟を当てはめ、日本語読みとしては次のように呼ばれる。

○木(き)
兄(え) : 甲=きのえ
弟(と) : 乙=きのと
○火(ひ)
兄(え) : 丙=ひのえ
弟(と) : 丁=ひのと
○土(つち)
兄(え) : 戊=つちのえ
弟(と) : 己=つちのと
○金(かね)
兄(え) : 庚=かのえ
弟(と) : 辛=かのと
○水(みず)
兄(え) : 壬=みずのえ
弟(と) : 癸=みずのと

 これに十二支日本語読みである子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥を組み合わせると、甲子(きのえね)、丙午(ひのえうま)といった干支となる。このようにエトという言葉は十干の兄・弟に由来するので、干支をエトと読んだり、十二支のことをエトと呼ぶのは厳密にいうと間違いである




日本実業出版社 (著:吉岡 安之)
「暦の雑学事典」
JLogosID : 5040028


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:吉岡 安之
価格:1,404
収録数:198
サイズ:18x13x1.8cm(-)
発売日:1999年12月
ISBN:978-4534030214

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