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暦の雑学事典1章 暦の常識・非常識 >

年月日の基準
【ねんがっぴのきじゅん】

1年は何を基準とするか

◆太陽年、近点年、恒星年の違いは?
 年月日という時間単位は、それぞれ地球の公転周期、月の公転周期、地球の自転周期に由来する。基本になっているのは地球の自転周期である日という単位だ。暦があろうがなかろうが、生物は昼夜のリズムにさからって生きていくことはできないからだ。
 太陽がある地点で南中(その地点の正午)してから、次に南中(次の日の正午)するまでの時間を太陽日という。しかし、太陽日の長さは日によってわずかながら異なる。これはたとえ地球が一様に自転していると仮定しても、太陽を周回する地球軌道は楕円であり、また天球上の太陽軌道(黄道)が天球上の赤道と二三・四度傾いていることによる。
 地球が太陽のまわりを一周する時間を年という。しかし、一周したことをどのようにして知ることができるのか。一年の長さの計測で重要なのは、何を基準とするかということだ。基準の取り方によって、太陽年(回帰年)、近点年、恒星年などがある。
 太陽年(回帰年)は、春分点(太陽が天球の赤道を南から北に通過する点)を基準とする。秋分点が基準でもいいわけだが、ヨーロッパでは年初を春分に置いたことからの伝統だろうユリウス暦からグレゴリオ暦への改暦も、春分の日付を固定し、復活祭と季節とのずれをなくすのが目的だった)。
 近点年というのは、地球の公転軌道において、地球が太陽に最も近づく近日点を基準としたものだ。地球の公転軌道は楕円なので、地球と太陽の距離は一定ではない。そこで、太陽を基準とするより、宇宙のかなたの恒星を基準にしたほうが、より正確な公転周期が計測できるという考え方がなりたつ。こうして計測された一年の長さを恒星年という。
 一年のうちどの時点を基準としても、一年の長さは同じように観測されるように思える。しかし、基準の取り方によって、一年の長さはわずかながら異なってくる。地球の公転や自転に微妙な揺れ動きがあるからだ。波打つ洋上の船から陸地の写真を撮ろうとしても焦点が定まらないのと同じである。一定地点で観測しているつもりでも、地球そのものがふらついているのである




日本実業出版社 (著:吉岡 安之)
「暦の雑学事典」
JLogosID : 5040005


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出版社:日本実業出版社[link]
編集:吉岡 安之
価格:1,404
収録数:198
サイズ:18x13x1.8cm(-)
発売日:1999年12月
ISBN:978-4534030214

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