「食べる・飲む」に関する慣用句
[顎(あご)が落(お)ちる]食べ物がたいへんおいしく感じる。《類》「CID(7795)(ほ)っぺたが落(お)ちる」
[如何(いか)物食(ものぐ)い]普通の人が食べないものを好んで食べること。また、その人。
[息(いき)を呑(の)む](⇒「驚(おどろ)く・驚(おどろ)き」○○○ページ)
[意地汚(いじきたな)い]がつがつしている。特に飲食物に対する欲が、非常に強いこと。「汚(きたな)い」は「穢(きたな)い」とも書く。
[椀盤振(おうばんぶ)る舞(ま)い]盛大な御馳走。人に気前よく食事や金品を振る舞うこと。「椀盤(おうばん)」は、「大飯(おおばん)」とも書く。
[固唾(かたず)を呑(の)む]緊張して、じっと事のなりゆきを見守る様子。「固唾」は、緊張したとき口中にたまるつば。
[渇(かつ)を癒(いや)す]渇いたのどを潤す意から、欲求を満たす。かねてからの望みがかなって満足する。
[口(くち)が奢(おご)る]美食に慣れて、おいしいものしか食べない。
[口(くち)に合(あ)う](⇒「あう」49ページ)
[口(くち)にする]食べる。食べてみる。
[苦杯(くはい)を嘗(な)める]つらくて苦しい経験をする。「苦杯」は苦い酒を入れたさかずき。
[呼吸(こきゅう)を呑(の)み込(こ)む]物事をうまく行うための微妙な調子や感じを会得する。こつをつかむ。
[舌(した)が肥(こ)える]食べ物の味をよく知っていて味覚が鋭い。
[舌鼓(したつづみ)を打(う)つ]おいしいものを食べて思わず舌を鳴らす。
[食(しょく)が進(すす)む]食欲があり、たくさん食べられる。また、食事が進む。
[食(しょく)が細(ほそ)い]食べる量が少ない。少食である。
[食(しょく)が細(ほそ)る]食欲がなく、たくさん食べられない。
[清濁併(せいだくあわ)せ呑(の)む](⇒「性格(せいかく)・性質(せいしつ)」○○○ページ)
[茶腹(ちゃばら)も一時(いっとき)]茶を飲んだだけでも、しばらくは空腹をしのげることから、ささいなものでも一時の間に合わせにはなるということ。
[爪(つめ)の垢(あか)をCID(7718)(せん)じて飲(の)む]優れた人にあやかるようにする。
[手酌貧乏(てじゃくびんぼう)]自分で酌をして飲むのはいかにも貧乏くさい。
[呑(の)んでかかる]相手を圧倒する態度をとる。
[CID(7775)(はし)を付(つ)ける]食べ始める。また、CID(7775)で食べ物に触れる。
[CID(7775)(はし)を取(と)る]食事を開始する。
[腹(はら)ができる]食事をして満腹になる。
[腹(はら)を拵(こしら)える]食事をして腹を満たす。
[CID(13893)(や)せの大食(おおぐ)い]やせているのによく食べること。また、やせた人の方がよく食べること。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「日本語使いさばき辞典」 JLogosID : 4382123 |