【名言名句の辞典】6叡智とわざ > 人知をこえて
神は真実を見たまう

【名言名句】
神は真実を見たま
う
【解説】
トルストイの関心は、主として宗教と社会問題にあったとされる。その宗教観は、青年時代から「神の摂理は人間に不可知であるが、自己の良心に刻まれた神の意志には疑問の余地がない」というものであった。
人が自己を見失わないためには、神が不可避的に要請されるという。
トルストイは、教会にとらわれることなく、もっぱら福音書によってキリスト教精神を探ったといわれ、最晩年には仏教や儒教・道教にも親しんだという。そうした心の遍歴の途中でこの言葉に出会った。
しかし、人の行うことすべてに対して神はそれが真実だ、と即答はしてくれないのである。しょせん神は、人の心の中にすむということか。
【作者】トルストイ
【生没年】1828~1910
【職業】ロシアの作家
【出典】『イワンの馬鹿』
![]() | あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450572 |