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名言名句の辞典4愛 > かけがえのないもの

銀も金も玉も何せむにまされる宝子に如かめやも

名言名句
銀も金も玉も何せ
むにまされる宝子に如かめやも
【解説】
銀も金も宝石も、どれほどの価値があるだろう。子ども以上に価値ある宝物があるだろうか。
この歌は次のような長歌の反歌としてうたわれたものである。「瓜食めば子ども思ほゆ、栗食めばましてしのばゆ、何処より来りしものぞ、眼交にもとなかかりて、安寝し為さぬ」。瓜を食べれば子どもを思うし、栗を食べればなおさら子どもを思い出す。いったいどこから来たものだろうか、子どもたちのことばかり、まぶたに浮かんで、よく眠ることができない。親の子を思う深い愛情の伝わってくる歌である
【作者】山上憶良
【生没年】660~733頃
【職業】歌人
【出典】『万葉集』
【参考】山上憶良は奈良時代の宮廷官僚であったから、現代でいえば、公務員といったところか。七〇二年に四十二歳で遣唐録事として唐に渡り、七〇七年ころ帰国している。晩年には大友旅人と交流があったことも知られる
儒教や仏教の素養があり、作品に大きく影響している「人生詩人」といわれるように、生活の断片をとらえた歌が多く、現代の父親像と相通じるこんな歌も残している。「憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も吾を待つらむぞ」。宴会を中座するときに詠んだもので、子どもも泣いているころでしょうし、妻も私を待っていますので、私はもうおいとまします、というのである。ほのぼのとした家庭が想像されるである。憶良の歌は、長歌の多いこと、恋の歌のないこと、自然を詠んだ歌が少ないことなども特徴である。万葉集に七〇首以上が入集している。




あすとろ出版 (著:現代言語研究会)
「名言名句の辞典」
JLogosID : 5450439

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【辞典内Top3】 白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり  人生意気に感ず功名誰か復た論ぜん  人は人吾はわれ也とにかくに吾行く道を吾は行くなり  
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