良い戦争、悪い平和などあったためしはない
【名言名句】
良い戦争、悪い平
和などあったためしはない
【解説】
戦争くらい勝手な理屈をつけられるものはない。
「戦争は悲惨な平和よりいい」(タキトゥス、ローマの歴史家)とか、イギリスの批評家ラスキンでさえも「正しい戦争、不正な戦争」という言葉を使っている。しかし「良い戦争」「悪い平和」などというものは、本質的には決してありえない。
要は強者の立場に立つか、弱者の立場に立つかで、戦争や平和に対する考え方がまるっきり異なるのである。「良い戦争」とは強者のいい分である。「悪い平和」とは覇権を握ろうとする者のいい分である。イーデンのいうとおり「いかなる戦争も勝利者に戦利品をもたらすことはありえない」のである。
【作者】フランクリン
【生没年】1706~90
【職業】アメリカの科学者
【参考】避雷針の発明などで科学者として知られているベンジャミン・フランクリンは、アメリカの独立宣言の起草者の一人で政治家でもあった。独立戦争中はパリでヨーロッパ諸国との外交交渉を行い、フランスの協力や他の諸国の中立をとりつけて独立に貢献した。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450333 |