寒い冬の日、二匹のヤマアラシがおたがいの体温で体を温め合おうとしたしかし、彼らの身を守るトゲが邪
【名言名句】
寒い冬の日、二匹
のヤマアラシがおたがいの体温で体を温め合おうとしたしかし、彼らの身を守るトゲが邪魔になって抱き合うことができなかった
【解説】
心理学では「ヤマアラシのジレンマ」といわれるものである。
二匹のヤマアラシが体を温めようとして近づくが、とげで傷つけ合ってしまう。離れると寒い。このような、近づきたい、離れたいという状況を説明するものである。ヤマアラシは結局、傷つかなくてすむ、互いにいちばん近い所に落ち着くのである。
人間も同じである。互いに、それ以上は踏み込んではいけない領域がある。それを認め合うことから、真の協調関係が生まれる。
【作者】ショーペンハウアー
【生没年】1788~1860
【職業】ドイツの哲学者
【参考】ショーペンハウアーの母は作家で、ゲーテと親交があった。ゲーテは彼女の息子を「いずれ大成する」と評したが、一家に偉人は一人しか出ないと考えていた彼女は、ふつうの母親のようには喜ばなかったらしい。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450280 |