【標準治療】病名 > 歯科・口腔外科
白板症
【はくばんしょう】

Leucoplakia
口腔(こうくう)粘膜とは、歯肉、頬や唇の内側、舌、口蓋(こうがい)、舌を上にあげると見える口腔底などをいいます。このどこにでも、白い苔(こけ)のようなものがつくことがあり、ガーゼなどで強くこすっても除去できなければ、それが白板症です。年齢的には40歳代以上の男性に多く発生します。範囲も様々で、痛みもなく、食事がしみるわけでもないことから、見すごされることが多いのですが、前ガン状態(正常に見える部位よりも、ガンが発生しやすい形態変化を起こしている状態)として重要視されています。白板症からガンが発生する確率は20%以下ではないかと考えられていますが、喫煙者ではぐっと確率が上がります。白板症がガンに移行するまでの期間も様々で、早いもので2年、遅いものでは20年というものがあり、経過観察を長期に継続しなければなりません。
《鑑別診断》
まぎらわしいものに、初期のガン、扁平苔癬(へんぺいたいせん)などがあります。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035531 |