老視・調節障害
【ろうし・ちょうせつしょうがい】
Presbyopia/Accommodative Dysfunction
老眼(老視)とは、目のピント合わせをするレンズの役割をする水晶体の弾力性が低下して調節力が弱まったために、近いところが見えにくくなる状態で、40歳前後から始まり、誰もがなる目の老化現象の1つです。
無理して近くにピントを合わせていると疲れてしまい、目のかすみだけでなく、肩こりや頭痛が起こることもあります。また、明るいところでは見えるのに、薄暗いと見えにくいのも特徴です。子どもや若い人でも、読書やTV(ゲーム)視聴、パソコンなどOA機器を使うVDT(ディスプレイ端末)作業を続けていると、近くにピントを合わせる調節力に負担をかけるための調節障害として、調節緊張(毛様体筋による調節のための緊張が、遠くを見るのに切り替えようとしてもピントが合いにくい状態)や調節衰弱(遠近のピント合わせに時間がかかったり、不十分になる状態)もみられます。
斜視・弱視や神経・筋疾患が原因のこともあります。放っておくと、疲れ目(眼精疲労)がひどくなり、身体症状(頭痛・肩こり・吐きけ・めまい)がでたり、子どもの場合、原因となる病気が重症化したり、弱視になることがあるため、原因をしっかり検索したり、調節を補う矯正をします。
| 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035480 |