【標準治療】病名 > 耳鼻咽喉科
中耳炎(急性化膿性中耳炎)
【ちゅうじえん(きゅうせいかのうせいちゅうじえん)】

Otitis Media (Acute Suppurative Tympanitis)
中耳炎とは中耳腔に起こる様々な障害によって生じる炎症の総称で、発症様式、あるいは病態によって細かく分類され、治療法もそれぞれ異なります。しかし、いずれも中耳伝音障害を起こすために伝音難聴という難聴の原因になります。ここでは、急性化膿性中耳炎について述べます。
急性上気道炎に合併、続発する中耳の化膿性炎症で、多くは耳管経由により中耳腔に細菌が移行し、菌増殖の結果、膿汁(のうじゅう)が中耳腔にたまります。学童前の小児に多発する中耳炎です。その理由は、この年齢では耳管(じかん)は太く直線的であるために、容易に上咽頭(じょういんとう)の細菌が中耳腔に達してしまうためといわれています。膿汁がたまると発熱とともに鼓膜を内側から圧迫するため、激しい耳痛(じつう)が生じます。診断は鼓膜所見により容易につきます。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035465 |