【標準治療】病名 > 頭頸部科・口腔外科
上咽頭ガン
【じょういんとうがん】

Epipharynx Cancer
上咽頭ガンは中国南部、台湾、香港、シンガポールなどの中国人に多発し、Hong Kong cancer(香港ガン)またはCantong disease(広東病)の異名をもっています。一方、北アフリカのモロッコ、アルジェリア、チュニジア(マグレブ三国)でも発生頻度は高いようです。
これに対し、わが国では欧米人同様に発生頻度は低く、前述の多発地帯の頻度が人口10万人に対して25~50人と考えられるのに対して、日本では10万人あたりの罹患(りかん)率は0.16人で、かなり低くなっています。また、在日中国人の罹患率は日本人の約25倍ですが、多発地帯の中国人と比較すると、かなり低い値を示しています。これはアメリカに居住する中国人にも同様の傾向がみられます。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035457 |