【標準治療】病名 > 産科
常位胎盤早期剥離
【じょういたいばんそうきはくり】

Premature Separation Of Normally Implanted Placenta

正常な位置にある胎盤が、妊娠の途中で、何らかの原因により、赤ちゃんが生まれる前に子宮壁から剥離する病気です。赤ちゃんへの酸素の供給が妨げられるため、生死にかかわる重大な事態が生じます。また出血が多いとお母さん自身も生命の危険にさらされます。それほど重大な病気ですが、残念ながらその原因はまだよくわかっていません。
昔は妊娠高血圧症候群(旧妊娠中毒症)の妊婦によく起こると思われていましたが、そうでない場合も多く、最近では絨毛膜羊膜炎(じゅうもうまくようまくえん)が注目されています。また、高血圧、喫煙やコカインなどの薬物、転倒、打撲などの機械的外力、急激な子宮内圧の低下、胎盤・臍帯(さいたい)の異常なども原因の1つと考えられています。
![]() | 寺下医学事務所 (著:寺下 謙三) 「標準治療」 JLogosID : 5035431 |