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標準治療病名 > 消化器

肛門周囲膿瘍・痔瘻
【こうもんしゅういのうよう・じろう】

Periproctal Abscess・Anal Fistula

肛門周囲膿瘍・痔瘻

 肛門は約3~4cmの肛門管という管ですが、その約中間に歯状(しじょう)線という線があります。その歯状線に十数個の肛門腺という分泌腺が開口しています。その肛門腺の開口部(肛門陰窩〈いんか〉)から便が逆流性に肛門腺に入り込むと感染を起こし、化膿します(肛門周囲膿瘍)。肛門周囲膿瘍は患部の拍動性の痛み、発熱を伴うことが多く、膿が皮膚に破れ出ると症状は一時和らぎますが、肛門と皮膚が交通してトンネル状態になり、痔瘻となります。
 痔瘻を起こす菌は、以前は結核菌が多いと言われていましたが、現在では好気性菌の大腸菌、クレブシエラ菌、嫌気性菌のバクテロイデス菌が多く、結核菌はほとんどないとされています。
 痔瘻は日本では4つのタイプに分類する(隅越分類)のが一般的で(図1:痔瘻の4つのタイプ)、II型が最も多い型です。痔瘻は体型ががっしりした青年から壮年の男性に多いといわれ、発生場所も背中側が一般的です。その理由は、直腸と肛門の形から便の流れが背中側に強く当たることと、体型ががっちりした男性は便を強く息むことができ、その結果、便が肛門腺窩に入り込みやすいからと説明されています。




寺下医学事務所 (著:寺下 謙三)
「標準治療」
JLogosID : 5035114

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編集:寺下 謙三
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