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回転寿司
雑学大全2

和製ファストフードといえば「回転寿司」。一九五三(昭和二八)年頃、東大阪市で「立ち食いすし屋」を開いていた店主が常連客から工場のベルトコンベアーの話を聞いて思いついたのがはじまり。一九五八(昭和三三)年に「元禄寿司」一号店を開店した。この回転寿司のシステムは、便利な上に、どこか敷居の高かった「寿司屋」のイメージを払拭し、時価で食べていたカウンターでの寿司の料金を「明朗会計」にもした画期的なアイデアであった。次々と、全国規模のチェーン店ができ、当たり前のように店内には回転するベルトが張りめぐらされる。様々な工夫で、今日、日本のファストフード業界の大きな柱の一つである。国際的にも、徐々に活路を見出していき、いまや「SUSHI」の需要は世界各国で増え続けている。アメリカでは早くから中身のヘルシーさが受けて大ヒット。ロサンゼルスをはじめ、大型観光都市には必ずといっていいほど寿司屋がある。寿司の国際化にいちばん問題となるのは、たとえばユダヤ系民族のように、宗教によって食材における戒律が違ってくること。豚肉だけでなく、エビ、カニ、タコ、イカ、ウナギなどのうろこのない魚介類を食すことはタブーなのだという。もちろんこの宗教間のタブーにも果敢に挑戦しており、そういう具材はユダヤ系民族中心の店舗ではおかないなどの対応をしているのだ。イギリスやヨーロッパなどにもある程度広まりつつあるのだが、現在業界内で躍起になっているのは、中東への進出。ある程度基盤のできてきたアメリカやヨーロッパに比べると、新たな試みである。あるチェーン店は、近々、クウェートなど中東六カ国に「回転寿司」を出店しようとしているという。接客は現地スタッフを雇うが、メニューは日本とほぼ同じで開店予定だとか。現地では日本食はすでに人気で、ただ、高いのが難点らしい。そこで、「回転寿司」ではなるべく安い値段で、多くの中東人に日本食を楽しんでもらうのを目的とすることになりそうだ。

  

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