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シラス
雑学大全2

シラスは漢字で「白子」と書くが、シラスという種類の魚がいるわけではない。実は、ウルメイワシ、カタクチイワシ、マイワシ、シラウオ、イカナゴ、ウナギ、アユ、エソなどの稚魚や、体が無色透明な小魚を総称した呼び名をシラスというのである。白子と書くのは、湯通しすると白くなるからである。日本近海や沿岸の海面を泳ぎ回っているシラスは、目の細かい楕円形をした網を船で曵き一網打尽にするが、獲ったシラスをさっと湯通しして乾かしたものが「シラス干し」である。通常、シラス干しの名前で売られているものは、カタクチイワシの稚魚が最も多い。なかには、アユや蒲鉾の原料として知られているエソの稚魚が使われている場合もあるが、これらはカタクチイワシの稚魚とほとんど見分けがつかないという。さて、「シラス干し」と紛らわしいものに、「チリメンジャコ」があるが、これらはどう違うのだろう。答えは、ほぼ同じ意味というのが正しい。チリメンジャコの「ジャコ」という名前は「雑魚」からきているが、この雑魚とは様々な種類の小魚という意味で、実際にはシラス、とくにカタクチイワシの稚魚が多い。その小魚を煮て天日で干したところ、織物の縮緬に似ていることからチリメンジャコと名づけられたが、原料と製法からすればシラス干しと同じである。関東ではシラス干しと呼び、それは半乾きの状態であり、関西ではチリメンジャコと呼び、よく乾かした状態のものをさすともいわれるが、現在ではその区別はほとんどない。ちなみに、もう一つ紛らわしいものに「タタミイワシ」があるが、これもカタクチイワシの稚魚を竹の簀(すのこ)などで海の苔りのように漉き上げ、天日で干して薄い板状にしたものである。畳たたみの目のように見えることからタタミイワシの名がついたが、これをあぶると酒好きにはたまらない肴となる。

  

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