バーコード
多くの商品にはバーコードがついている。携帯電話で情報交換に利用されるQRコードは、そのバーコードの発展形である。
スーパーなどで見るほとんどの商品には、白黒の縞(しま)模様が印刷・貼付(ちょうふ)されている。
この模様がバーコードである。
その下には13桁(けた)か8桁の数字が書き込まれているが、白黒の縞の幅の違いでそれらの数字を表現しているのだ。
読み取り機はこの縞模様にレーザー光を当て、その反射光からコードを識別するのである。
日本の多くの商品につけられたバーコードはJANコードという規格にしたがっている。
国コード、メーカーコード、商品項目コードが順にコード化されている。
ちなみに最後の1桁はチェック用に用いられる。
バーコードの最大の「売り」はその安さと扱いやすさである。
商品にバーの模様を印刷したりシールを貼りつけたりするだけで、バーコードとして利用できる。
現在、バーコードはPOS(ポス)システムと呼ばれる流通システムの要(かなめ)である。
商品情報が刷り込まれたこのコードのおかげで、店に在庫がどれくらいあるか、どの製品がよく売れているかなどを細かく管理できるからだ。
コンビニの商品流通が可能なのも、バーコードのおかげといっても過言ではない。
バーコードの欠点は、表現できる情報量が少ないことだ。
たかだか13の数字の情報では、現代の複雑な流通では力不足である。
そこで、現在ではデンソーが開発したQRコードもよく利用されている。
携帯電話のカメラで利用している読者も多いだろう。
バーコードの一次元模様を二次元化することで、情報量を飛躍的に大きくできる。
平面的に配置されたバーコードはほかにもあるが、主流にはなっていない。
ちなみに、書籍のバーコードはISBNコードにしたがっており、ポテトチップスなどの日本の商品コード(JANコード)とは異なっている。
ISBNコードは世界中の本を管理することを目的としているからだ。
また、Cコードなどを含んだバーコードも併記されている。
Cコードは図書の分類を目的としたコードである。
【執筆・監修】
中経出版 「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術」 JLogosID : 8567019 |