歌舞伎座
【かぶきざ】
東京・銀座にある歌舞伎専用の劇場。2010年に老朽化で4代目の建物が取り壊され、その跡地に29階建てのオフィスビルと併設する形で5代目に建て替えられた。
新しい劇場は、大型の「セリ」を新設。客席数は1,808と先代より約60席少なくなった分、ゆとりを生み、床の傾斜角度も強くすることで後方からも見やすくなった。
13年4月2日の「こけら落とし」公演に先立ち、3月27日には中村時蔵、市川猿之助、市川海老蔵ら歌舞伎俳優たちが練り歩く「お練り」を銀座の大通りで初めて開催し、沿道に3万人余りが詰めかけた。
歴代の歌舞伎座は幾度もの災禍を乗り越えてきた。初代は1889年(明治22年)に開業。明治期に演劇の近代化を目指した「演劇改良運動」により、建てられたこともあって当初は洋風の外観だった。1911年(明治44年)、2代目に改築された際に和風のデザインに一新したが、その10年後に焼失。3代目は着工後に関東大震災に遭ったため中断を余儀なくされたものの、1924年(大正13年)に竣工。しかしこれも1945年(昭和20年)の東京大空襲で焼失した。
復興にあたり、株式会社歌舞伎座(現・東証2部上場)が設立され、1950年(昭和25年)に4代目を再建。戦後は同社が建物を所有し、松竹株式会社が敷地提供と歌舞伎興行を行ってきた。
JLogos編集部
| Ea,Inc. (著:JLogos編集部) 「JLogos」 JLogosID : 12664907 |