【東京-五つ星の蕎麦】近県の名店厳選9軒 > 埼玉県
新座 鞍馬
【にいざ くらま】

主人一人で八面六臂のそば作り

西荻窪の名店「鞍馬」で4年間修業した佐藤昌弘さんが、実家に戻って平成10年に開業。わずかに武蔵野の面影を残す志木街道沿い、がっしりした平屋に黒瓦を葺いた、堂々たる日本建築の店を構える。玄関を入ってすぐ脇にそば打ち場、正面には製粉用の器具が置かれ、これらさまざまな道具類の手入れのよさからも、きちんとした仕事ぶりがうかがえる。
そば作りを始めて19年になる主人は、粉の仕上がりは日によって違うから、粉を毎日同じようにブレンドするのが難しくもあり、また楽しくもあるという。そばの基本はざるもり、田舎そば、月替わりの季節の変わりそばの3種類。茨城の契約農家から玄そばを取り寄せて、そば粉十割で打っている。すべての作業を主人一人でまかなうため、下仕事にも手間をとられるとあって、営業は昼間のみ。一方でそば打ち教室を土曜日に開講。12月には、自家栽培の玄そばを手挽きにし、手間ひまかけた日曜限定のもりそば「昔そば」も登場する。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京-五つ星の蕎麦」 JLogosID : 14071311 |