【東京五つ星の鰻と天麩羅】天麩羅の名店厳選52軒 > 港区
天麩羅「吉野」
【てんぷら よしの】

お台場の景色をお供に

ホテル日航東京3階の日本料理「さくら」の店内にある、カウンター10席のこぢんまりした店。ガラス張りの大きな窓の向こうにレインボーブリッジを望む眺めがすばらしい。
カウンターを預かる料理長の内津貴久さんは「とにかく納得できるものだけをお出ししています」と話す。揚げてみて気に入らなければ、衣からすべて作り直すという潔さ。素材にもこだわりがある。きすやめごちは江戸前、しらうおは宍道湖産、穴子は江戸前を中心に仙台や九州などその時季に一番いい産地のものを仕入れる。野菜はなるべく有機栽培のものを選び、ふきのとうやこしあぶらなどの山菜は露地もの、まいたけは天然ものと、贅沢なことこのうえない。油は、胡麻油より高温で調理できる椿油を綿実油に配合して使う。高温でさっと揚げることにより、素材本来の食感や風味がそのまま生きるのだ。油ギレもよく、さっぱり食べられる。ふんわり上品に揚がったしらうおやめごちには、瀬戸内の焼き塩がよく合う。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京五つ星の鰻と天麩羅」 JLogosID : 14070769 |