【旬のうまい魚を知る本】 >
▼平安時代にはすでに食用にされていた

昼間は岩陰に隠れ、夜になるとエサを漁る。そんな暮らしがネズミに似ているため海鼠と字が当てられたという。あるいは見た目がネズミに似ているからではないか。
海鼠売りつまんで見せる嫌がらせ
古くは海鼠と書いて「コ」と読んでいた。生のコでナマコと呼ぶようになったらしい。腸の塩辛をコノワタと呼ぶのは、「コ」の腸(ワタ)だからだ。卵巣を干した逸品をコノコと呼ぶのも、「コ」の子だからだ。欧米では食用にしないが、日本では平安時代にはすでにナマコの加工品があったらしく、コノコが献納されたと記録にある。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070596 |