ヤクルトスワローズ
【東京雑学研究会編】
§ヤクルトの応援歌「東京音頭」はもとは替え歌だった!
ヤクルトスワローズの応援歌は「東京音頭」である。実はヤクルトには別にれっきとした応援歌があるのだが、ファンはこちらでなく、やはり「東京音頭」を歌うのである。それだけ親しみやすいメロディということらしい。民謡のような曲調であるが、実は「東京音頭」のルーツは盆踊り歌の替え歌だったのである!
一九三二(昭和七)年のこと、東京の日比谷公園で一つの歌が生まれた。それはここで企画された盆踊りに歌われるためのもので、「丸の内音頭」という。それはプライベート盤ではあるが、レコード化もされ、盆踊りのイベントも「丸の内音頭」も評判を博したのである。
その人気に目をつけ、レコード会社がそれをもとにきちんと作りなおし、売り出したのが「東京音頭」だったのだ。つまり「東京音頭」は実は、「丸の内音頭」の替え歌だったのである。この歌は一二〇万枚の大ヒットとなり、東京の民謡の一つとなっている。
ちなみに、それをヤクルトの応援歌として歌いだしたのは、私設応援団長の岡田正泰氏。江戸っ子でお祭り好きな岡田氏にとって、気持ちをハイにするにはうってつけの曲だったのである。彼が歌いだして以来、三〇年近く、ヤクルトの応援歌として歌い続けられている。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670935 |