ヘアマニキュア
【東京雑学研究会編】
§ヘアマニキュアとヘアカラーはどう違うのか?
髪の毛を染めるファッションもすっかり定着し、日本人=黒い髪、という観念は、もはや過去のものになりつつある。ところで、髪を染めるのに、ヘアマニキュアとヘアカラーというのがあるが、これらはどう違うのか。
かんたんにいうと、表面だけで一時的なのがヘアマニキュア、髪の毛の中にも色をつけ、すぐには落とせないのがヘアカラーということになる。
ヘアマニキュアは、爪のマニキュアが爪の表面にだけ色をつけるのと同じように、髪の表皮部分だけを染める方法だ。スプレーやブラシを使って、髪の外側のキューティクルという部分だけに酸性染料で色をつける。
表面だけだから色は長くもたないが、ヘアカラーに比べると髪の傷みが少なく、つややはりを出せるという長所がある。
色は、茶や白髪染めの黒といった定番のほか、オレンジ、ブルーなどもあってバラエティ豊かだ。ヘアマニキュア効果のあるシャンプーやリンスもある。
染め直すのもかんたんなので、気軽にファッションや気分転換のために楽しむのに向く。はじめて髪を染める人、白髪を自然に目立たなくしたい人にもこちらがいいだろう。校則で髪を自由に染められない中高生が、休日に冒険を楽しむのもヘアマニキュアだ。
一方のヘアカラーは、髪の内部まで浸透させて染める。黒い色のもとであるメラニン色素を脱色した上で、染毛剤で色をつける。それだけにカラーリング効果が長く続き、一度染めたら二か月以上もつ。
ただし、無理に脱色してしまうわけだから、髪を傷めやすいのが欠点ではある。髪のタンパク質まで傷めてしまうのだ。また、落ちにくいので、ヘアマニキュアのように気軽にとはいかない。
また、ヘアマニキュアは化粧品、ヘアカラーは医薬部外品に分類される。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670854 |