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ネクタイ①
【東京雑学研究会編】

§ネクタイはもともと妻の愛情の印だった!
ネクタイは今日、男性の背広のみならず、女学生の制服や子どものフォーマル・ウェアにも人気のオシャレ用品である。
その歴史は、なんとローマ帝国時代の紀元一世紀末にまでさかのぼる。
ネクタイという言葉は、英語のNECKTIEから来ているが、ローマ帝国の頃は、ネックロースなどと呼ばれていた。形も今とは違い、スカーフやネッカチーフのように首にまいていたようだ。
しかも当時のネクタイは、オシャレとして身につけていたわけではない。北方の国境警備隊の兵士の妻や家族が、無事を祈って夫や恋人に贈ったものなのだ。遠方の地で兵士はそれを首にまき、故郷に残した妻子や恋人に思いを馳せたのである。いわば離れた者同士をつなぐ、愛のシンボルともいうべき布だったのだ。今でも、「あなたに首ったけ」なる気持ちをこめて男性にネクタイを贈る習慣があるのは、その名残なのかもしれない。
![]() | 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670743 |