男女の生み分け方①
【東京雑学研究会編】
§男女の生み分けは可能か?
ここ数年、一人の女性が生涯に生む子どもの数は一・三人に減り、おまけに高齢出産で一人っ子も増加している。少子化の影響も、だんだん深刻になってきているようだ。こんな中、生まれてくる子どもの性別を選択しようとする夫婦が増えだしているという。
先進国では以前から進められていた男女生み分けの研究だが、その実験結果が、最近発表された。一五五組の夫婦のうち一五三組が生み分けに成功したという。九八・七%の成功率である。
一般公募の夫婦では、一〇二二組中九七五組が希望どおりの性別の子どもを生んだ。実に九五%以上の夫婦が、生み分け出産に成功したのである。
フランスの細胞学者パトリック・シュアンが開発したこの画期的な方法、その名は「セルナス・メソッド」という。この名前はフランス語で「性別の自然選択」という意味だといい、男女生み分けカレンダーを作るのである。
受精は偶然の産物ではない。男女の出生比率は一対一になる仕組みが、遺伝子の中で自動的に調整されている。これが、このメソッドの基本の考え方である。
メカニズムはこのようになる。女性の卵子は一定の周期で、プラスとマイナスの電荷(電気を起こすもととなるもの)が入れ替わる。一方、男性の精子のうち、男子が生まれるY染色体はプラスの電荷を帯び、女子が生まれるX染色体はマイナスの電荷を帯びている。したがって、卵子がマイナスのとき、プラスの精子と受精すれば男子を出産、マイナスの精子と受精すれば、女子の出産を選べるというわけ。
希望者は、申込書に希望する子どもの性別を書き、両親の健康上のチェックである二七項目の質問に答えを書き込み、料金六万円を添えて、日本の代理店に送ればいいのである。三週間ほど待てば、生み分けの最適日が記入されたカレンダーが届く。
薬や生活改善など、何も必要のない安全な方法ということだ。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670594 |