シュークリーム
【東京雑学研究会編】
§「キャベツ」との関係とは?
シュークリームというお菓子を思い浮かべてみてほしい。一体、この形は何に見えるだろうか。答えをいう前に、まずはシュークリームそのものの歴史からお話しすることにしよう。
シュークリームが生まれたのはフランス。こちらでは駄菓子の一種とされており、気軽に食べられる存在なのだとか。おしゃれにナイフやフォークが添えられるが、手づかみでガブッと食べた方がおいしいのも、いかにも駄菓子そのものといった感じだ。
さて、このシュークリーム、母国での正式名称は「シュー・ア・ラ・クレーム(chou a` la cre`me)」である。フランス語で「シュー」はキャベツのこと、「ア・ラ・クレーム」は「クリームの入った」という意味になる。このお菓子が日本に入ってきたときに、「ア・ラ」が省略され「シュークリーム」と呼ばれるようになったのである。
名前のとおり、答えはキャベツ。小麦粉、バター、卵でできたシュー生地を焼き上げると、いかにも小さなキャベツのような形ができ上がる。色は違えどキャベツそっくりなので、この名前がついたわけである。焼き上げた生地の側面に穴をあけ、カスタードクリームなどを詰めると、みなさんもよくご存じの人気のお菓子のでき上がりとなる。
細長いエクレアもシュークリームの一種。そのほかに、白鳥や花籠の形に焼かれたもの、一口大のプチシュー、たくさんのシュークリームを山のように積み上げたクロカンブッシュなどの種類がある。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670461 |