アディダス
【東京雑学研究会編】
§「アディダス」は人の名前だった!
サッカー人気にともなって、スポーツブランド「アディダス」も大人気となった。かくして、三本線のシンボルマークは、スポーツだけでなく、街着にもあふれかえることになるのである。
さて、この「アディダス」の社名の由来は人の名前にある。アディダスは、ドイツのアドルフとルドルフというダスラー兄弟が設立した。前身はダスラー兄弟商会という名前だったが、スポーツシューズの開発に力を注ぎ、サッカーシューズで有名になる。それは、それまでのスポーツ用スパイクを画期的に改良したもので、ソールにスタッドを釘で打ちつけたものだった。
一九三二年のロサンゼルスオリンピックで、ドイツ選手はこの靴によって大活躍。サッカー選手だけでなく、あらゆるスポーツ界でここのスポーツシューズは、有名になっていったのである。
戦後、ドイツはナチスの支配を離れて、自由な道を歩き始める。二人の商会もそれを機に、それぞれが新しい会社を興すこととなった。
兄のアドルフは自分のニックネーム「アディ」とダスラー家の「ダス」をとって、アディダス社を創立。弟のルドルフが創立したのは「プーマ」だった。
二つのメーカーが両方共、世界的に有名になっているのは、この兄弟の才能を示すものだろう。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全」 JLogosID : 12670017 |