ホーム・グロウン・テロ
【ほーむ・ぐろうん・てろ】
国内で生まれ育った人が、国外の過激派思想に賛同し、自分の国で起こすテロ行為のこと。
ホーム・グロウン・テロリストの多くは、特定の組織に属さず犯行に及ぶことが多い。そのため、ローン・ウルフと称されることもあり、動向の把握を困難にしている。ホーム・グラウンド・テロリストの増加は、インターネットの普及で過激派思想にアクセスしやすくなったことが背景にある。
ホーム・グラウンド・テロとして、パリ同時多発テロ(2015年11月)、シャルリー・エブド襲撃事件(2015年1月)、ボストンマラソン爆破テロ(2013年4月)、ロンドン同時爆破テロ(2005年7月)などが起きている。
ホーム・グラウンド・テロが多発しているフランスは、イスラム圏の国々を植民地としていた経緯から、移民を数多く受け入れてきた。近年、フランスの総人口に占めるイスラム教徒の人口は7%強に到達。フランス国内で新たな生活を送る移民の多くは差別や偏見、経済的に不安定な生活を強いられた結果、自分たちのルーツであるイスラム教に救いを求めた。さらに過激派思想のテロ組織に属するケースが多く見られる。
同様の状態はベルギー、ドイツなどでも危惧されており、日本でも危険性は排除できない。(abe,2016/4/19)
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425639 |