アダムズ方式
【あだむずほうしき】
選挙区の議席配分方法。アメリカの第6代大統領ジョン・クインシー・アダムズが提唱したとされる。
2014年9月、衆議院議長の諮問機関「衆議院選挙制度に関する調査会(座長:佐々木毅・元東大総長)」が一票の格差是正に向けた議席配分方式を検討。2016年1月、大島理森・衆議院議長に提出した答申に盛り込まれた。ドント方式、ハミルトン方式など9方式を比較した際、議席の増減幅が小さい、比例性が認められるなどの観点から、アダムズ方式が望ましいとされた。
アダムズ方式は、都道府県の人口比に基づいて選挙区ごとの定数配分を決定していくシステム。都道府県の人口を「決まったある数」で割り、商の小数点以下を切り上げて出てきた数値を定数とする。小数点以下の切り上げにより、各都道府県には最低でも定数1が割り振られることになる。「決まったある数」は、合計定数と一致するように決める。
この答申に沿って小選挙区の議員定数を6減らした上で、2010年の国勢調査に基づいた計算をした場合、定数は「7増13減」となり、1票の格差は最大1.621倍となる。
答申を受けて、安倍晋三首相は小選挙区を6削減することで当面は対応し、アダムズ方式の導入は2020年以降に先送りすることを表明。野党は早期導入を求めて対立している。(Abe,2016/4/11)
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425638 |