全国学力テスト
【ぜんこくがくりょくてすと】
文部科学省主管で2007年度から毎年行われている(2011年度は東日本大震災の影響で中止)、小中学生対象の学力調査。正式名称は「全国学力・学習状況調査」で、「全国学力テスト」は通称。毎年4月に実施され、8月に結果が公表される。小学6年生と中学3年生が対象となっており、2014年度は小学校2万395校の約112万3000人と、中学校1万248校の約111万8000人の、計3万643校・約224万人が参加した。国公立校の参加率は約98.3%、私立校は任意となっているため参加率は47%である。2010年度と2012年度は、当時の民主党政権がコスト削減などを理由に約3割の抽出調査となっていたが、4年ぶりに2013年度から全員参加方式になった。今回の出題教科は国語と算数・数学の2教科。2012年度初めて実施された理科に関しては、数年おきで実施されることになっている。問題は基礎知識を問うA問題と、知識を活用する力を問うB問題から成る。学力調査だけでなく、同時に、子どもに生活習慣を聞き、学校には授業の状況なども尋ねることになっている。2014年度から初めて、市町村の教育委員会の判断で、学校別に成績が公表できるようになった。これまで、学校の序列化につながるおそれがあるなどとして禁止されていたのが解禁されたものである。これについて下村博文文科相は「各自治体がどのように公表したか文科省として調べて検証する。また学校別成績の公表が、学習到達度の向上にどの程度効果があるのかについての追跡調査も行いたい」「保護者に対する説明責任は重要である一方、過度な競争を招かないような配慮も必要」「(公表するかどうかは)学校設置者である市区町村教育委員会が判断することが適当だ」としている。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425579 |