米連邦準備理事会(FRB)
【べいれんぽうじゅんびりじかいFRB】
FRBは連邦準備理事会(Federal Reserve Board)、連邦準備銀行(Federal Reserve Banks)、連邦準備制度(Federal Reserve System)をひっくるめたアメリカの中央銀行制度全体のことである。FRBの主業務は、FOMC(連邦公開市場委員会)の開催、公開市場操作、そしてドル紙幣の発行である。米国金融政策は世界経済に大きな影響を与えるため、連邦準備理事会の議長は世界中の経済動向のカギを握る人物として非常に注目される。2014/2/1、その議長がベン・バーナンキ氏からジャネット・イエレン氏に交代した。バーナンキ氏は2期8年の任期満了での退任である。バーナンキ氏の任期中の成果は大きく二つ。一つは、2008年9月のリーマン・ショックの後に、前例のない強力な量的金融緩和を行ったこと。これによって失業率は低下した。もう一つは、2012年1月のインフレ目標の導入。これはバーナンキ氏の長年の持論であった。初のFRB女性議長となったイエレン氏は元副議長。大統領経済諮問委員会(CEA)委員長、サンフランシスコ連銀総裁も歴任してきており、経験豊富。金融政策はバーナンキ路線の延長上にあるもので、「ハト派」と目される。異例の量的緩和を縮小して、金融政策の正常化 =「出口戦略」を実行することが議長としての大きな課題とされる。ちなみに夫はノーベル経済学賞受賞の経済学者、ジョージ・アカロフ。イエレン氏は2/11に下院金融委員会で、2/13に上院銀行委員会で議長として初の議会証言を行う。日本時間ではそれぞれ12日と14日の未明から。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425555 |