冥王星
【めいおう・せい】
太陽の周りを回る天体のひとつ
アメリカの天文学者・トンボーが海王星より外側にある天体として1930年に発見した。太陽-地球間の40倍にあたる平均半径の楕円軌道を148年かけて一周する。従来、太陽系における9番目の惑星という地位にあった。
冥王星は、太陽から非常に遠い場所にあるため、これまでは地上の望遠鏡からの観測しかできなかった。2006年1月にNASAが打ち上げた人工衛星「ニュー・ホライズンズ」は、2015年の夏ごろ冥王星に最も接近し、表面の写真など詳細なデータを収集する予定だ。
プラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会で、これまであいまいにされていた惑星について、(1)太陽の周りを回り、(2)自己重力で球形を保ち、(3)周回軌道上に他の天体が存在しないもの、という定義が採択された。
冥王星の周回軌道上には小惑星が多数存在し、条件(3)を満たさないため、惑星から格下げされた。今後、冥王星のような天体を矮惑星 (dwarf planet) と呼ぶことになった。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425308 |