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ファストトラック
【ふぁすととらっく】

fast track
アメリカの通商交渉を一括できる大統領の大きな権限
対外的な通商交渉をすべて大統領に任せ、議会は通商協定の批准について修正審議をすることなしに賛否だけを決めるというアメリカの政治制度。ブッシュ政権で復活した。
新ラウンド(多角的貿易交渉)や自由貿易協定(FTA)の締結交渉などのさい、ファストトラックの権限を与えられた大統領は、強力なリーダーシップで交渉を進めることができる。議会は協定内容の修正ができなくなるため、大統領は対外交渉を円滑に進めることが可能となるわけだ。
ファストトラックの権限は、通商法の定めによって、1974年に当時のフォード大統領が初めて手にした。それ以降、歴代の大統領には認められてきたが、1994年に失効してしまい、議会の反対でクリントン政権からは認められていなかった。
![]() | 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425116 |