統一通貨
【とういつつうか】
unified currency
複数の国家の間で通貨を統合すること
いくつかの国家の間で統一された通貨制度を採用すること。通貨が統一された地域内では、変動為替相場を経由することなく、直接のやり取りができるようになる。
一般に、国ごとに制度化されている通貨は、各国の中央銀行が管理している。日本の場合は、日本銀行が通貨の供給量を調整するなど金融政策を実施している。こうした国々の間で通貨を交換するときは、適切な交換比率が市場原理で決まる外国為替市場を通じてやり取りされる。
通貨を統合すると、上の交換するという手間が省け、直接のやり取りが可能になる。また、各国の経済事情に応じて為替レートが変動するというリスクを避けることができ、安定した通貨を維持できるというメリットも大きい。
欧州連合 (EU) のユーロは、統一通貨の代表例。ユーロの場合、まずEU加盟国の通貨を一定の比率で組み合わせて共通の通貨単位ECUを導入した。その後、統一通貨に切り替えて、2002年には実際の紙幣や硬貨を流通させた。
現在、アメリカの「ドル」、ヨーロッパの「ユーロ」、日本の「円」の3つは、世界の主要な通貨となっている。東南アジアでは、長期的な構想ながらも、域内の通貨を統合する提言が出されている。
| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425094 |