官房機密費
【かんぼうきみつひ】
内閣官房が国政上の機密用途で支出する費用
国政の円滑な推進という目的を果たすため、官房長官の判断で機動的に使われる経費のこと。正式名称は、内閣官房報償費といい、「権力行使の潤滑油」とも呼ばれている。
内閣官房の事務を円滑かつ効果的に進めていくために、その都度の判断で適切な方法により機動的に使うことができるとされているが、その使いみちについては一切明らかにされていない。国の予算の使いみちをチェックする会計検査院の調査も事実上、免除されている。
国政への寄与などを名目に、国会議員の海外旅行の餞別(せんべつ)などのほか、与野党に対する国会対策にあてられているとの指摘がある。
官房機密費は、2001年度予算で16億2400万円が計上されていた。しかし、官房機密費の一部が外務省・要人外国訪問支援室長(当時)の個人名義の銀行口座に入金され、私的に流用されていた疑惑が浮上したことを受けて、2002年度予算では14億6200万円と1割削減された。
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| 時事用語のABC (著:時事用語ABC編集部) 「時事用語のABC」 JLogosID : 14425058 |