MENU
    全辞書一括検索 by JLogos

暦の雑学事典4章 時刻・時計 >

原子時計
【げんしどけい】

地球自転の誤差を実証した原子時計

メートル法制定とともに「秒」を正式定義
 「秒」という漢字は稲の「禾」の穂先のようにきわめて僅「少」という意味で、時間や角度において「分」の六〇分の一を表わす。英語では分はミニット(minute)、秒はセカンド(second)という。セカンドはもともと二番目・副次的を意味するセカンドのことである細かいという意味のミニット形容詞ではマイニュート)よりも、さらに細かいセカンド・ミニットという言葉が略されてセカンド=秒となった。ちなみに時計の長針、短針、秒針は、それぞれミニットハンド、アワーハンドセカンドハンドという。
 正確に時を刻む時計がなかった時代には、秒というのは計算上の時間単位でしかなかった。一日を二四時間、一時間を六〇分とする時刻制度が定着しても、秒という時間単位を必要としたのは天文学者だけだった。秒が正式に定義されたのは比較的新しく、一七九九年にフランスメートル法を導入したとき、一平均太陽日の八万六四〇〇分の一とすると決められて以来のことである
◆現在の秒はセシウム原子の固有振動数が基準
 もともと秒という時間単位の基準は地球の自転周期であるところが、二〇世紀にクォーツ時計が発明されると、絶対的な精度をもつと信じられていた地球自転に誤差があることが指摘されるようになった。その後、クォーツ時計よりもさらに高精度の原子時計が製作されたことにより、地球自転の誤差が初めて実証された。現在、地球の自転速度は一日に一〇万分の一秒ずつ遅くなっていることも確認されている。これは海水と海底の潮汐摩擦によって、地球自転にブレーキがかかるからである
 そこで一九五六年に秒の定義が変更され、「一九〇〇年当初の太陽年の三一五五万六九二五・九七四七分の一を一秒とする」ことが定められ、さらに六七年には、原子時計に基づいた「原子時」が導入された。これはセシウム原子がある二つのエネルギー準位間を遷移するときのエネルギー放射の固有振動数を利用したもので、その固有振動数の「九一億九二六三万一七七〇倍を一秒とする」というものである。時間単位はかつては天文観測による地球自転の周期が基準だったが、現在はセシウム原子時計という物理装置の原子時が基準となっているのである




日本実業出版社 (著:吉岡 安之)
「暦の雑学事典」
JLogosID : 5040082


【辞典内Top3】 クォーツ時計の原理としくみ  早生・中稲・晩稲  蝉時雨  
【関連コンテンツ】

関連辞書

日本史の雑学事典 道と路がわかる事典 雑学大全 雑学大全2 

関連書籍

 日本実業出版社「暦の雑学事典」

出版社:日本実業出版社[link]
編集:吉岡 安之
価格:1,404
収録数:198
サイズ:18x13x1.8cm(-)
発売日:1999年12月
ISBN:978-4534030214

JLogosPREMIUM(100冊100万円分以上の辞書・辞典使い放題/広告表示無し)は各キャリア公式サイトから

             × 閉じる

収録辞書全リスト