【四字熟語】四字熟語 > 格言ことわざ故事来歴
胡蝶之夢
【こちょうのゆめ】

人生のむなしいたとえ。夢、また、万物一体、主客不分の境をいう。戦国時代、宋の国の一隅に生きた哲人荘子(荘周)の根本思想、考え方を要約した寓話。あるとき、荘子はうたた寝の夢の中で蝶になった。ひらひらと楽しく舞い歩き、自分が人間であることを忘れてしまった。ところが、目を覚ますと、やはり自分は自分自身であった。だが思うに、荘子が夢の中で蝶になったのか、それとも蝶が夢の中で荘子になっているのか--夢が現実か、現実が夢なのか、よくわからない。自分と蝶は歴然とした区別があるはずだが、本当の存在は区別のない、変化していく姿、そのものではないか--というもの。『荘子』斉物論。
黄梁一炊の夢。邯鄲之夢。往事渺茫。
![]() | 日本実業出版社 (著:真藤 建志郎) 「四字熟語の辞典」 JLogosID : 4373845 |