どのような人間でもたとえその生来の能力がほとんど無にひとしくても真理を願い求め真理に到達するため
【名言名句】
どのような人間で
もたとえその生来の能力がほとんど無にひとしくても真理を願い求め真理に到達するために注意と努力をおこたらないならば天才にのみ約束されているあの王国に入ることができる
【解説】
自分は天才だとまでは思わなくても、人は自分の能力に対して何がしかの自負をもつものであろう。だが、それゆえに、圧倒的な能力を発揮する人を前にして、しばしば劣等感にさいなまれたり、無力感にとらわれたりすることがある。そんなとき、どのように立て直せばよいだろうか。
自分を見失ってはならない。歩みを止めてはならない。自分を信じ、努力を続けることだけが希望である。たとえ自分の天分が外部に輝きを放つことがかなわなくても、自分を磨き完結させるための努力を怠ってはならないのだ。
【作者】シモーヌ・ヴェイユ
【生没年】1909~43
【職業】フランスの哲学者
【出典】『神を待ちのぞむ』
【参考】世界的な数学者を兄にもつヴェーユは、兄への劣等感を克服してこの確信を得た。この言葉は「こうしてその人もまた一人の天才となるのです」と続く。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450500 |