空気と光と友人の愛これだけ残っていれば気を落とすことはない
【名言名句】
空気と光と友人の
愛これだけ残っていれば気を落とすことはない
【解説】
空気や光はわれわれが生きていくうえで、なくてはならぬものである。ゲーテは、友情を空気や光と同じぐらいかけがえのないもの、生きる力だ、と説いた。おそらくこの言葉は、ゲーテの実感であろう。
十歳年下の詩人シラーとの固い友情を物語るエピソードはよく知られている。二人は共同で作品を発表したり雑誌刊行に協力したりしているが、互いに競い合って多くの古典主義の傑作を残した。ゲーテの代表作『ファウスト』もシラーの激励なしには生まれなかったといわれている。そして、一八○五年にシラーが亡くなると、ゲーテは「友の死のうちに私の存在の半分を失った」と嘆き悲しんだという。
【作者】ゲーテ
【生没年】1749~1832
【職業】ドイツの詩人
【参考】ゲーテは友人も多かったが、愛人も多かった。長い恋愛遍歴ののち、五十七歳のとき、子どもももうけていた愛人の一人と結婚した。そのきっかけは、ナポレオン軍の兵士が家に踏み込んできたときにその女性が身をもって彼を守ろうとしてくれたからだという。
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450296 |