才能があっても胸くその悪くなるようなやからもあればいくつも欠点をもっていて快感を与える人もある
【名言名句】
才能があっても
胸くその悪くなるようなやからもあればいくつも欠点をもっていて快感を与える人もある
【解説】
人間は千差万別、性格も趣味|嗜好も異なるから不思議だ。しかし、人格はつくり出すもの。よく勉強して才能があっても、人格形成ができていなければ、人に尊敬されないし、好感ももたれない。逆に欠点をもっていても、人情味があり、人の痛みを解する人であれば、好感をもたれて人が集まってくるものだ。
前者は成功するかもしれないが、つまずいたときにだれも助けてくれない。後者は多くの人の助けを得ることができ、チャンスがあれば、偉大な人物へと成長する可能性を秘めている。
織田信長や中国楚の項羽が「胸くその悪くなるようなやから」とは思わない。が、彼らは高慢だった。多くの人に不快や恐怖を与えた。少なくとも明智光秀にとっての信長はそうだった。一方、豊臣秀吉や項羽と天下を争って漢をおこした劉邦は後者の典型で、欠点だらけでありながら人間的な温かみがあって人をひきつけた。そして多くの才能のある人びとがそのもとに集まり、彼らの事業を助けたのである。
【作者】ラ・ロシュフコー
【生没年】1613~80
【職業】フランスの作家
| あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450242 |