【名言名句の辞典】1人生 > 豊かに生きる
旅というのは、時間の中に純粋に身を委ねることだ

【名言名句】
旅というのは、時
間の中に純粋に身を委ねることだ
【解説】
「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」という『奥の細道』の冒頭の言葉にイメージが重なる。芭蕉は月日を旅人に仮託した。
芭蕉にとっては旅と時間はシノニム(同義語)である。福永武彦も芭蕉を意識してこの言葉を紡ぎ出したにちがいない。
せわしない日常の中にあっては、のんびりと時間に身を委ねることなんかできはしない。自分の意志で自由に時間を使うために旅に出る。そこには、あふれんばかりの時間があることを実感できるはずである。
【作者】福永武彦
【生没年】1918~79
【職業】作家
【出典】『風土』
【参考】福永武彦は怪獣映画『モスラ』の原作『発光妖精とモスラ』の三人の作者の一人でもあった。
![]() | あすとろ出版 (著:現代言語研究会) 「名言名句の辞典」 JLogosID : 5450107 |