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▼あふれ出る肉汁にぞっこん
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旬のうまい魚を知る本 >

奥さんの芳枝さんが、熱湯で殻ごとゆでてくれた。こいつのおいしさを知らなければ、目にしただけで遠慮したにちがいない。なにしろ亀の手そっくりなんですからね。芳枝さんに教えられたとおりに(これまで各地で何度も教えられているのに、すっかり忘れているのだ)、頭状部の殻を割り、肉柄の皮をむき、淡いピンク色の小さな身を吸い込むようにして味わった。これはどうだろう! 貝でもなく、カニでもなく、ましてや魚でもない美味。やわらかいのに、生意気に歯ごたえがあり、噛みしめると肉汁があふれる。外見には似つかわしくないすっきりした上品な味わいそれでいて磯の生物が持つ濃厚さも十分に持ち合わせているのだ。カメノテ料理にはほかに味噌汁吸い物が秀逸。


東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

▼赤・金・黒と、生息する場所によって体色が異なる  ▼鮮やかな赤色は血にヘモグロビンが含まれているため  ▼卵を抱えるメスの商品価値が高い  

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【この辞典の書籍版説明】

「旬のうまい魚を知る本」東京書籍

季節別旬魚の解説,全国地域別旬魚カレンダー,代表的漁港マップに加え,魚の構造や通の食べ方などのコラムも充実。鮨屋,レストランなどで魚を語れる人になるためのバイブル。

出版社: 旬のうまい魚を知る本[link]
編集: 東京書籍
価格:1836
収録数: 650匹232
サイズ: 18.6x13x2cm
発売日: 2002年8月
ISBN: 978-4487797776