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中禅寺湖
雑学大全2

栃木県の名勝地日光を代表する中禅寺湖は、周囲二五キロ、最大水深一六三メートル、水面の海抜高度は一二六九メートルである。面積が四平方キロ以上の天然の湖としては、日本一の高山湖である。中禅寺湖を発見したのは、男体山開山の祖、勝道上人である。勝道上人は、三度にわたる挑戦の末、七八二(天応二)年、ついに男体山登頂を果たす。中禅寺湖を見つけたのは、その十五年前、最初の登山の際のことと思われる。中禅寺湖の冬は寒い。たとえば二〇〇二年のデータによると、冬場の平均気温は摂氏で約マイナス三度、最低気温はマイナス一四度にもなる。雪が降り積もり、吹雪に見舞われることもしばしばである。ところが、このように厳しい気候のなかでも、中禅寺湖は全面氷結しない。中禅寺湖が凍らない秘密は、水深の深さにある。気温の変化によって湖面の水温が変化すると、より深いほうの湖水との間で温度を生じ、対流が起こるのだ。そのため、冬でもある程度の温度をキープでき、凍らないというわけである。これは、水深の深い湖に共通した現象で、富士五湖のなかでも、水深の深い本栖湖や西湖は、中禅寺湖と同じく凍らない湖である。中禅寺湖とその周辺は、霊場として長い間女人禁制だったが、明治になって女性の入山が認められるようになった。明治天皇が「幸いの海」と名づけた中禅寺湖とその周辺は、避暑や釣り、ゴルフなどができるリゾート地となっている。

  

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