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西遊記
雑学大全2

孫悟空と聞けば、誰でもあの有名な中国の古典『西遊記』に出てくるサルを思い浮かべるだろう。空飛ぶ?斗雲に、伸縮自在の如意棒を自由自在に操るサルの妖怪だ。日本では、ご存知、大人気アニメ『ドラゴンボール』の主役のモデルにもなっている。『西遊記』は、唐の時代にインドへ渡り、仏教の経典を持ち帰った三蔵法師の旅が描かれた物語であるが、物語の中では、三蔵法師の家来たちは動物を擬人化したものとなっている。まずは、冒頭にも挙げた主役格の孫悟空はサルである。そして猪八戒はブタである。沙悟淨は? といわれると、日本ではカッパと答えるところだが、ここで一つ疑問が湧く。中国の古典であるにもかかわらず、なぜカッパが登場しているのだろうか。そう、沙悟淨は本来「カッパ」ではない。沙悟淨は、もともとは天界の役人であったが、天帝の宝物(玻璃の器)を割ってしまったために天界を追われて、流沙河という河で人を喰う妖怪になってしまった。前世は深沙神で、毘沙門天の化身とされているが、流沙河で人を襲い、人を喰う妖怪となっていたところに観音菩薩があらわれ、沙悟淨という法名と戒律が与えられた。中国では顔色が黒い、気味の悪い妖怪と表現されているようだ。河の妖怪ということから、日本では「カッパ」として表現されてしまったのだろう。もともと頭に皿が載ってはいなかったかもしれないが、河の妖怪という点では一致している。なお、実在の動物でいえば、長江(揚子江)産のイルカがイメージの原型ではないかという説もあるようだ。また、これは別項(◆◆◆【玄奘三蔵】)にも述べているが、孫悟空も、古代まで原型をたどれば、サルではないという説もある。

  

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