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世界地図
雑学大全

日本では、日本を中心とした世界地図がほとんどだが、ヨーロッパではヨーロッパを中心とした世界地図が用いられている。
アメリカでも多くの地図がヨーロッパ中心となっている。アメリカではアメリカを中心とした地図を用いないのは、アメリカを中心にするとユーラシア大陸がまん中で切られてしまい、不便だからなのだ。
このような地図のありかたの影響もあってか、ヨーロッパやアメリカではアメリカは西の果て、日本は極東(Far East)との意識が定着している。
アジア中心の世界地図をはじめて作ったのは一六世紀のイタリア人、マテオ・リッチだ。彼は中国の明王朝に仕えており、皇帝の依頼で中国を中心とした地図を作った。しかし、その後、アジアのほとんどの国が欧米の植民地になったため、アジア中心の世界地図は一般化しなかった。
日本でも明治時代はヨーロッパ中心の世界地図を使っていたが、徐々に日本中心の世界地図に移行していった。
日本中心の世界地図が普及していったのは、第二次世界大戦後のことだ。日本は敗戦国だったにもかかわらず、日本中心の世界地図はオーストラリアやアジア諸国に受け入れられていったのだ。
現在では海図、航空図を統一する必要性から図法、図式の国際的統一や地図作成区域の分担などが行われ、地図学や地図作成に関与する国際組織は多数にのぼっている。国際水路局(IHB)、国際水路会議などは海図の国際統一のための組織であり、国際民間航空機関(ICAO)では一〇〇万分の一の国際航空図を刊行している。
日本では海上保安庁水路部がこれらの組織に加入している。
今日では、世界の六〇か国以上が、国の基本図にユニバーサル横メルカトル図法を用いている。

  

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