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種なしブドウ
雑学大全2

種なしブドウの元祖といえば、「デラウェア」である。このデラウェアはいったいどうやって繁殖するのだろう。実は、種なしブドウは「ジベレリン処理」という方法でつくられている。このジベレリンという薬は、植物自身が本来持っている成長ホルモンの一種で、植物成長調整剤といわれ、農薬としても使われているものである。通常は、めしべの柱頭に花粉が受粉すると受精が起こり、花の一部が肥大して種子の入った果実をつくるが、デラウェアの場合、普通にデラウェアの種をまいて育て、開花する前に、コップにジベレリンを入れて花穂を浸す処理をする。すると、種なしの果実ができるのだ。種がなくなるのはその処理のおかげであって、決してはじめから種のない品種ではないのである。ジベレリンは植物自体の成長を早める効果があるが、果実の成長は抑えてしまう。これが種なしデラウェアのできる理由で、種ができるほど大きい実をつけずに、ただ成長は早くなるので通常のブドウよりも早い時期に市場に出荷できるというわけだ。ちなみに、ミカンの場合は、種なしブドウと同じ操作をして種なしにしたものと、突然変異で生まれた種なしのミカンを挿し木して増やしたものとがある。

  

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