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脂肪肝
標準治療

 脂肪肝は肝細胞に中性脂肪が異常に蓄積した状態をいいます。原因としては過栄養、肥満、糖尿病およびアルコール多飲によるものがほとんどです。ほかにステロイドホルモン投与、高カロリー輸液(消化管の手術の後などで口から十分な栄養がとれない時などに行う)、腸管切除後や栄養失調などが原因になることもあります。急性の脂肪肝もありますが、この項では略します。
 肝臓への中性脂肪の蓄積は、[1]食事性の脂肪、糖質の過剰摂取、[2]肝での脂肪酸、中性脂肪の合成亢進(こうしん)、[3]肝での脂肪酸、中性脂肪の分解の障害、[4]肝への遊離(ゆうり)脂肪酸の流入の増加、[5]肝よりリポタンパクとしての血中への分泌障害、などの因子が関与しているといわれています。過栄養では[1][2][4]が、糖尿病では[2][3][4]、アルコール性では[1][2][3]が関与しています。
 最近の話題としては、非アルコール性の脂肪肝の中に、肝実質の脂肪化に炎症、壊死(えし)、繊維化を伴う非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)の存在が報告され、肝硬変へ移行し肝細胞ガンをも併発しうる重要な病態として注目を集めています。このNASHを疑った場合、専門的な検査(肝生検など)が必要となります。

  

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