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観客動員数
雑学大全

二〇〇三(平成一五)年のプロ野球界はおおいに沸いた。一八年間優勝と縁がなく、「だめトラ」呼ばわりされていた阪神タイガースがリーグ優勝を決めたのである。ホームグラウンドの甲子園はもちろん東京ドームにも大勢の観客が押し寄せた。
ところで、野球やJリーグの観客動員数はどのように数えられるのか。はたして正確な数字が出ているのであろうか。
Jリーグから発表される有料入場者数は、常に実数が発表され、一の位まで明らかになっている。それに比べ、野球場や主催者が発表する数字はかなり大まか。ある新聞記者が数えた数字と一万人ぐらい違う場合もある。
例えば、日本シリーズなどで東京ドームを埋める超満員の観客数をドームに尋ねると、野球の場合五万五〇〇〇人と答える。一方、消防法により東京ドームを管轄する小石川消防署に収容人数を確認してみると、座席数、立見数、従業員数の合計で四万五二〇八人とのこと。
主催者である読売新聞によると、入場者数は球場の定員から売れ残った入場券の数を引いており、満員になると定員数をそのまま発表するのが慣行になっているという。
東京ドームのような多目的会場では、イベントにより収容数が変わるが、それなら消防署のいう「野球の場合、四万五二〇八人」が正しいということになる。ところが、ペナントレース中でも、ドーム側は、五万五〇〇〇人と発表していた。あまりの不正確さにあきれてしまう。
ただし、野球機構コミッショナー事務局によると、日本シリーズとオールスター戦は、コミッショナー主催なので、分配金の関係もあり、半券をきちんと数えて正確な入場者数を把握するそうだ。
球団発表の数字と、当日実際に入場する人数に差が出る理由がまだある。つまり、シーズンシートといって企業などにすでに前売りされているチケットの数を、当日入場者数に加算するからである。シーズンシートに実際は入場していない人がいても、その数が加算されるのだ。

  

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