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火元責任者
雑学大全2

大きなオフィスビルの場合、フロアに「火元責任者・○○○○」とプレートが設置されていることがある。消防署員の名前ではなく、従業員のなかから責任者が指名されているのだが、いったい何の責任者なのだろう。この火元責任者とはあくまで通称で、とくに火事が起きたときの義務や仕事を決められているわけではない。後述する防火管理者と、一般の従業員とのパイプ役のような役割をするだけで、実際の火事のときなどに責任を追及されたりすることはめったにないという。国が定めた消防法では、収容人員が五〇人以上のオフィスビルの場合、そのフロアに「防火管理者」という資格認定者を一名以上置くことになっている。この防火管理者とは、消防機関のおこなう講習を一二時間受けないと取得することができない資格。大きなオフィスビルなどの場合は、そのビルの管理会社の社員が防火管理者になっていることが多いという。だから、実際にはフロアにその人物がいるわけではないため、その代わりに「火元責任者」がそのフロアの代表者として、訓練に当たったり防火管理者を補助する役割をするのだ。一方、防火管理者には、具体的に防火訓練を実施したり、消化器やスプリンクラーの点検整備、防火訓練の実施が義務として課されている。万が一、火事になったとき、管理がずさんで落ち度があった場合、起訴される可能性もあるのは火元責任者ではなく、防火管理者のほうなのだ。

  

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