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陰陽失調
東洋医学のしくみ

 陰陽論に基づくと、太極(宇宙)は気でできていて、気は陰陽に二分されます。この見方を人体に当てはめ、背中が陽で腹が陰、体表が陽で内部が陰というように、対立するものを陰陽に分けることで生理観や病理観のベースにしているのです。
 腹が陰で体表が陽なら、腹の表面はどうなるのかと思われるかもしれませんが、陰陽の関係とは相対的なもので、絶対的な位置づけではありませんから矛盾はしません。ほかの例では、気が陽で血は陰の関係がありますが、気だけで見るなら衛気は陽、営気は陰となります。このように、どこに視点をおくかでそれぞれの陰陽関係があるのです。
 正常な状態での陰陽は、互いに影響しあいながら平衡状態を維持していることになります。しかし平衡状態が乱れて、どちらかが増長としたり減退すれば病気の引き金となり、これが「陰陽失調」に当たります。
 陰陽失調では、主に気と血・津液の陰陽関係を対象に考え、気の中でとくに陽性の強いものを「陽気」、血・津液の中でとくに陰性の強いものを「陰液」といいます。両者の平衡関係が人体の体温を安定させているのですが、そのバランスが崩れて陽気が勝る、あるいは陰液が不足すると発熱を起こし、逆だと冷えの症状が出ることになります。

  

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